[アスリート収入ランキング2018]トップは驚愕の319億円! 日本人は2人がランクイン!

Business
2019.05.24

世界のトップアスリートはいったいいくら稼いでいるのか? アメリカの経済紙『フォーブス』が発表しているアスリート収入ランキングにおいて、サッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドが約100億円で、2016年、2017年の2年連続1位となっていた。2018年、その3倍となる約319億円を稼ぎ出したのは? そして、トップ100にランクインした2人の日本人選手とは――?

(文=池田敏明、写真=Getty Images)

アスリートが稼ぎ出す収入は天文学的

プロのアスリートとして成功を収めると、誰もがうらやむような高額の収入を手にすることができる。しかも現代のアスリートの場合、得られるのは所属チームからの年俸や試合への出場給、勝利給、大会に参加したことで得られる賞金やファイトマネーなど、競技をすることによって手に入る収入だけではない。それぞれの競技で第一人者となり、かつ好感度も高ければ、有名企業とスポンサー契約を結び、多額の広告収入を得ることもできる。

日本国内では、例えばプロ野球選手の最高年俸は読売ジャイアンツの菅野智之で推定6億5000万円といわれている。Jリーグではヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタが推定32億円という破格の年俸を得ているが、日本人に限れば2億円を超える選手は皆無で、遠藤保仁(ガンバ大阪)、内田篤人(鹿島アントラーズ)、金崎夢生(サガン鳥栖)の推定1億5000万円が最高額とされている。

一般的な観点からすれば十分に高額を稼いでいるが、世界を見るとこれらとは比べ物にならないほどの収入を得ているアスリートが大勢いる。アメリカの経済紙『フォーブス』は、毎年6月にアスリートの収入ランキングを発表している。2018年のランキング(対象は2017年の収入)から、誰がどれだけの収入を得たのか、発表されたトップ100にはどの競技のアスリートが多くランクインしているのか、検証してみよう。

トップは元プロボクサーのメイウェザー 4位に総合格闘技のマクレガー

トップに輝いたのは、5階級制覇の元プロボクサー、フロイド・メイウェザー。2015年に引退を表明したものの、2017年に現役復帰を宣言して総合格闘技団体「UFC」のコナー・マクレガーとボクシングで対戦し、TKO勝ちを収めた。彼が同年、リングに上がったのはこの1試合だけだが、ファイトマネーと興行収入で2億7500万ドル(約307億8500万円)を獲得。広告収入を加え、年間2億8500万ドル(約319億円)を荒稼ぎした。

また、対戦相手のマクレガーもこの試合で8500万ドル(約95億1500万円)のファイトマネーを獲得。広告収入も合わせた年収は9900万ドル(約110億8100万円)で4位にランクインした。

トップ5のうち3人がサッカー選手

トップ5の残り3人はいずれもサッカー選手だ。2位はリオネル・メッシの1億1100万ドル(約124億2500万円)、3位はクリスティアーノ・ロナウドの1億800万ドル(約120億9000万円)、5位はネイマールの9000万ドル(約100億7500万円)。

競技での収入はメッシが8400万ドル(約94億230万円)で最多だが、広告収入では4700万ドル(約52億6100万円)のC・ロナウドがトップ。商用価値が高いのはメッシやネイマールよりもC・ロナウドという傾向があるようだ。

アメリカNBA、NHL、MLBで72人を占める

6位以下を見ると、アメリカのNBA(プロバスケットボールリーグ)とNFL(プロアメリカンフットボールリーグ)の選手が数多く名を連ねている。NBAでは6位のレブロン・ジェームズ(8550万ドル/約95億7100万円)、8位のステフィン・カリー(7690万ドル/約86億800万円)を筆頭に、実に40人がランクイン。競技別に見ると断トツでトップの数字だ。NFLからは9位のマット・ライアン(6730万ドル/約75億3400万円)、10位のマシュー・スタッフォード(5950万ドル/約66億6000万円)など18人で、これが2番目に多い。日本ではMLB(メジャーリーグベースボール)が高額を稼げる舞台という印象があるかもしれないが、最高位は37位のクレイトン・カーショウ(3450万ドル/約38億6200万円)で、総数は14人となっている。アメリカの4大スポーツといえばNBA、NFL、MLB、NHL(プロアイスホッケーリーグ)だが、その中で特に高額収入を得られるのがNBAとNFLで、MLBがこれに続く結果となっている。

また、NBAの選手は広告収入も年収の中での大きな割合を占めており、NFLとMLBは競技での収入が大半を占めるという傾向が強い。バスケットボールの場合は、契約するメーカーからシグネチャーモデルのシューズが販売されればその契約料や売り上げが加算されるため、このような結果になりやすいと推察できる。

ランクインした日本人選手は2人

個人競技ではボクシングの他にテニスやゴルフ、F1の選手がランクインしている。テニスではロジャー・フェデラーが7位(7720万ドル/約86億3640万円)、ラファエル・ナダルが20位(4140万ドル/約46億3150万円)。ゴルフのタイガー・ウッズは、ゴルフでの賞金が130万ドル(約1億4500万円)ながら、広告収入が4200万ドル(約47億円)もあり、16位に名を連ねている。F1ではルイス・ハミルトンが5100万ドル(約57億円)で12位、セバスチャン・ベッテルが4230万ドル(約47億3000万円)で18位とトップ20に入っている。

日本人アスリートでトップ100にランクインしているのは2人だけ。錦織圭が3460万ドル(約38億7000万円)でガレス・ベイルと並ぶ35位タイ、田中将大が2310万ドル(約25億8500万円)で95位タイとなっている。今後、大谷翔平あたりはこのランキングに名を連ねる可能性があり、NBAへのドラフト指名が確実視されている八村塁などは、将来的には上位に名を連ねるかもしれない。また、今回は男性アスリートのみがランクインしており、女性アスリートの上位進出も期待したいところだ。

2018年の収入をもとにしたランキングは2019年6月に発表される予定だ。果たして誰が1位に輝いているのか。そして、日本人アスリートは何人ランクインしているのだろうか。

<了>

[アスリート収入ランキング2018]
1. フロイド・メイウェザー(ボクシング)
  2億8500万ドル
2. リオネル・メッシ(サッカー)
  1億1100万ドル
3. クリスティアーノ・ロナウド(サッカー)
  1億800万ドル
4. コナー・マクレガー(総合格闘技)
  9900万ドル
5. ネイマール(サッカー)
  9000万ドル
6. レブロン・ジェームズ(バスケットボール)
  8550万ドル
7. ロジャー・フェデラー(テニス)
  7720万ドル
8. ステフィン・カリー(バスケットボール)
  7690万ドル
9. マット・ライアン(アメリカンフットボール)
  6730万ドル
10. マシュー・スタッフォード(アメリカンフットボール)
  5950万ドル
11. ケビン・デュラント(バスケットボール)
  5730万ドル
12. ルイス・ハミルトン(F1)
  5100万ドル
13. ラッセル・ウェストブルック(バスケットボール)
  4760万ドル
14. ジェームズ・ハーデン(バスケットボール)
  4640万ドル
15. サウル・“カネロ”・アルバレス(ボクシング)
  4450万ドル
16. タイガー・ウッズ(ゴルフ)
  4330万ドル
17. ドリュー・ブリーズ(アメリカンフットボール)
  4290万ドル
18. セバスチャン・ベッテル(F1)
  4230万ドル
19. デレック・カー(アメリカンフットボール)
  4210万ドル
20. ラファエル・ナダル(テニス)
  4140万ドル
20. アレックス・スミス(アメリカンフットボール)
  4140万ドル
22. フィル・ミケルソン(ゴルフ)
  4130万ドル
23. ジョーダン・スピース(ゴルフ)
  4120万ドル
24. デイミアン・リラード(バスケットボール)
  3920万ドル
25. アンソニー・ジョシュア(ボクシング)
  3900万ドル
26. ローリー・マキロイ(ゴルフ)
  3770万ドル
27. トルメイン・ジョンソン(アメリカンフットボール)
  3700万ドル
28. ジミー・ガロポロ(アメリカンフットボール)
  3620万ドル
29. カイリー・アービング(バスケットボール)
  3610万ドル
30. ヤニス・アデトクンボ(バスケットボール)
  3550万ドル
30. ブレイク・グリフィン(バスケットボール)
  3550万ドル
32. ライアン・タンヒル(アメリカンフットボール)
  3520万ドル
33. ボン・ミラー(アメリカンフットボール)
  3510万ドル
34. アンソニー・デイビス(バスケットボール)
  3490万ドル
35. ガレス・ベイル(サッカー)
  3460万ドル
35. 錦織圭(テニス)
  3460万ドル
37. クレイトン・カーショウ(野球)
  3450万ドル
38. カーメロ・アンソニー(バスケットボール)
  3320万ドル
39. フェルナンド・アロンソ(F1)
  3300万ドル
39. デマー・デローザン(バスケットボール)
  3300万ドル
41. クリス・ポール(バスケットボール)
  3190万ドル
42. ポール・ミルサップ(バスケットボール)
  3180万ドル
42. ドウェイン・ウェイド(バスケットボール)
  3180万ドル
44. クレイ・トンプソン(バスケットボール)
  3110万ドル
45. ウサイン・ボルト(陸上)
  3100万ドル
46. ゴードン・ヘイワード(バスケットボール)
  3080万ドル
47. デビッド・プライス(野球)
  3070万ドル
48. カイル・ラウリー(バスケットボール)
  3050万ドル
49. アルバート・プホルス(野球)
  3030万ドル
50. マイク・コンリー (バスケットボール)
  3000万ドル
51. アル・ホーフォード(バスケットボール)
  2980万ドル
52. ポール・ポグバ(サッカー)
  2950万ドル
53. ジャスティン・バーランダー(野球)
  2940万ドル
54. ミゲル・カブレラ(野球)
  2920万ドル
55. カーク・カズンズ(アメリカンフットボール)
  2840万ドル
56. オスカル(サッカー)
  2740万ドル
57. ポール・ジョージ(バスケットボール)
  2710万ドル
58. ドワイト・ハワード(バスケットボール)
  2700万ドル
58. ウェイン・ルーニー(サッカー)
  2700万ドル
60. ドリュー・ホリデー(バスケットボール)
  2690万ドル
60. ケビン・ラブ(バスケットボール)
  2690万ドル
60. ルイス・スアレス(サッカー)
  2690万ドル
63. フェリックス・ヘルナンデス(野球)
  2670万ドル
64. マイク・トラウト(野球)
  2640万ドル
65. クリス・ボッシュ(バスケットボール)
  2630万ドル
66. ジャスティン・トーマス(ゴルフ)
  2600万ドル
67. CJ・マッカラム(バスケットボール)
  2580万ドル
68. イーライ・マニング(アメリカンフットボール)
  2550万ドル
69. デアンドレ・ホプキンス(アメリカンフットボール)
  2530万ドル
69. オット・ポーター(バスケットボール)
  2530万ドル
71. ヨエニス・セスペデス(野球)
  2520万ドル
72. ゲンナジー・ゴロフキン(ボクシング)
  2500万ドル
72. バスター・ポージー(野球)
  2500万ドル
74. ブラッドリー・ビール(バスケットボール)
  2490万ドル
74. アンドレ・ドラモンド(バスケットボール)
  2490万ドル
76. ハリソン・バーンズ(バスケットボール)
  2460万ドル
77. ダバンテ・アダムス(アメリカンフットボール)
  2450万ドル
77. ハッサン・ホワイトサイド(バスケットボール)
  2450万ドル
79. ステフォン・トゥイト(アメリカンフットボール)
  2440万ドル
80. サム・ブラッドフォード(アメリカンフットボール)
  2430万ドル
81. ザック・グレインキー(野球)
  2420万ドル
82. チャンドラー・パーソンズ(バスケットボール)
  2410万ドル
83. ヴィラット・コーリ(クリケット)
  2400万ドル
84. マルク・ガソル(バスケットボール)
  2370万ドル
84. デアンドレ・ジョーダン(バスケットボール)
  2370万ドル
86. スティーブン・アダムス(バスケットボール)
  2350万ドル
86. セルヒオ・アグエロ(サッカー)
  2350万ドル
86. ノバク・ジョコビッチ(テニス)
  2350万ドル
86. ジョー・マウアー(野球)
  2350万ドル
86. JJ・レディック(バスケットボール)
  2350万ドル
91. ジョーイ・ボット(野球)
  2340万ドル
92. ジャービス・ランドリー(アメリカンフットボール)
  2320万ドル
92. ネイト・ソルダー(アメリカンフットボール)
  2320万ドル
92. ジョン・ウォール(バスケットボール)
  2320万ドル
95. ラマーカス・オルドリッジ(バスケットボール)
  2310万ドル
95. ロビンソン・カノ(野球)
  2310万ドル
95. ブルック・ロペス(バスケットボール)
  2310万ドル
95. 田中将大(野球)
  2310万ドル
99. メルビン・イングラム(アメリカンフットボール)
  2300万ドル
100. ニコラス・バトゥム(バスケットボール)
  2290万ドル

[アスリート収入ランキング2019]メッシがロナウド抑えて初の首位!日本人唯一のランクインは?

[世界のチーム売上ランキング]“白い巨人”レアル・マドリードを抑えて1位になったのは?

[世界のリーグ売上ランキング]1兆円超え達成の2リーグはどこ? 日本と桁違いの売上額

[世界のチーム観客数ランキング]日本は6チームがランクイン! 1位は独ドルトムントを上回って…

[世界のリーグ観客数ランキング]プロ野球がMLB超え!意外な競技が上位に…

この記事をシェア

KEYWORD

#COLUMN

LATEST

最新の記事

RECOMMENDED

おすすめの記事